つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
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 「南条あや」という女の子、生きていたなら23歳。殆ど管理人と同世代の彼女は、卒業式直後、自ら命を絶ちます。その彼女が、最後の三ヶ月をサイトの日記に綴った記録が、この本。

ここから先は、反転表示にしておきます。精神系の話題がどうしても受け付けられないという方もいらっしゃるでしょうし、彼女と同じ苦しみにある方たちにとって、私の感想はあまりに無責任で的外れなものに感じられる可能性が高いからです。



彼女の存在を知ったのは、半年ほど前でした。Cocco好きの方のリンクを廻っていて、彼女の日記が掲載されたHPにたどり着いたのです。

どうして日記を読んでみようと思ったのか本当のところ今でもわかりません。でも、妙にからりとした口調ながら、欝のこと、壮絶なリストカットのことが綴られた日記を、私は全て読みました。痛々しくて、時には気分すら悪くなったのに、読まずにはいられなかった。そのくらい、こちらの心を否応なしに引きずり込んでいく日記だったのです。



反面、その時にも、もう一度文庫になったものを読んだ今も、ここにあまり長く留まっていてはいけないという恐れがありました。彼女の経験や苦しみを、都合よく、自分の中に取り込んでしまいそうな自分を意識したのです。彼女の苦しみや経験は私のものじゃない!と自分に言い聞かせていても、どこかで「わかるわかる。私も同じ、苦しいの」と言ってしまいそうになる。本質的な部分じゃなくて、安っぽい表面の部分で同調してしまうというか。そうして、次第に日記の内容から「南条あや」を見るのではなくて、自分の中の鬱々とした部分にばかり目を向けるようになってしまいそうになる。でもそれは、多分、いいことじゃない。とても危険なことだと思う。

だから、この本の帯にある「同時代を生きる十代のバイブル」という謳い文句には、少し割り切れないものを感じました。



高校の頃、ものすごく晴れてて、風も気持ちいい日があって、アスファルトに陽がびかびか反射してたことがある。そういう時に自分の影をみると、反対に恐ろしく真っ黒で、「あ、ちょっと気を抜くと、こういう真っ暗なところに落ちるんだ。ほんとに、ちょっと誰かが押したら、私はここへ落っこちるだろうなあ・・」と思って、怖くなった。でも、ほんの少し、そこへ惹かれた。

たぶん、そういう、死ぬ「チャンス」をあまりに身近に感じる、そしてそのことに対して恐怖と欲望を一番感じるのって、十代なんだろうなあ、という気がする。けれど、その一方でそういう自分をしっかりつかまえておけないのも十代だろうなって思う。

私が十代でこの本に出会ってたら、どうだったろう。それも、一番精神的にひどい時期に出会ってたら?それは、私にとって「ほんの一押し」にならなかっただろうか?出口に見えなかっただろうか?南条あやという人間の受けた、いじめや父との確執、対人関係、さまざまな苦しみを本当にわかるわけでもないのに、都合よくそこに自分の姿を重ねて同じことをしなかったと断言できるだろうか??



今は、わからない。でも、私が十代のとき、この本を知ってたら、まず絶対に飛びついて「バイブルだ」という言葉を素直に受け取っていただろうな、と思うのです。

耳当たりのよい言葉に、何の抵抗もなく。





それにしても、彼女の日記、始めの方は壮絶な描写がものすごくあっけらかん、と出てくる。擬音語や(笑)のようなツッコミだらけで。でも、それが余計に、文字の中の彼女と、現実の彼女の溝を深め、混乱を深めたのではないかとふと思いました。しんどいしんどい誰も信じられないって、見る人を意識しないで書けるような人じゃなかったのかな。

それだけに、日記の最後の最後部分はもう、ふざけてみせる余裕すらなかったことが感じられて、とても痛々しい。



誰かが、本当は何を考えているかなんて、誰にもわからない。けれどわかって貰うことを期待せずにはいられない人が殆どなんだ。自分も含めて。

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