つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
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三十歳でガスオーブンに顔を突っ込んで死んでしまった詩人、シルヴィア・プラスの自伝的小説。自らの自殺未遂の体験をもとに書かれたという。「ベル・ジャー」はガラスの覆い、の意だそう。

この人の映画がお正月に来るみたい。出来たら観に行きたいなあ。



自殺してしまった女の人だったり、そういう女の人を扱った本、というのにどうしても惹かれてしまうのだけど、それは自殺というスキャンダラスな題材に興味があるわけでも、そういう願望があるわけでもなく、ただ、そこに至る心の過程に何かしら共感するものを覚えるから。この本もそうだった。

たぶん、そう感じたのは私だけではないのだろう。この本は、少女版「ライ麦畑でつかまえて」として世界中で読み継がれている、という。



やりたいことは目の前にたくさん開けているのに、それを選ぶ力が自分には決定的に欠けている、と思う主人公のエスター。未来の可能性がいくら輝かしいものでいっぱいでも、それを選ぶ術がわからぬまま立ち尽くしていれば、それは全て腐ってしまう。もう何年もずっと抱えつづけてきた焦りや劣等感が、この本には見事に言語化されていて、必要以上に感情移入してしまう。

 さらにもう一つ、彼女が「女である」ということを持て余していることも、エスターを身近に感じてしまう一因なのだろうな。自分というものをみつめるとき、嫌でも男の人との関係性についても考えなくてはならないのは本当に厄介なことだ。性の圏外で生きていきたい、といつだって望んでいるけど、それはどだい無理な話なのね、と読みながら思った。

エスターが、彼女を何でも把握していると思っているボーイフレンドの欺瞞に気付き、どんどん失望していくあたりでは、胸が苦しくなるほど。さまざまな出来事を経て選んだ彼女の選択は、正直よくわからないところもあるのだけど、きっと乗り越え方はひとそれぞれだし、これは「エスターの物語」であって、私の物語でも、他の女の子の物語でもないんだものね。



前に進んでいく方法にはきっと色々あるのだろう。理想をなんとかなだめすかして大人になっていくか、当たって砕けた先に何かを見るのか。

それとも、そこでおしまい、なのか。



十年後これを読むときは、懐かしい気持になるだろうか?それともまだ、彼女と混沌を共有しているだろうか?ガラスの覆いの中で。
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