つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
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家族の蔵書から拝借。昭和51年発行って書いてある。どうりで埃くさくてぼろぼろなわけだ・・・。



「あだし野」。これは、一人の男の生きかたを、三章構成で綴ったもの。第一章「愛する人達」では、主人公壬生七郎の若き日、放埓な暮らしぶりとその中でぼろぼろになる女たちが描かれる。第二章第三章では、長い年月が経ち、すでに落ち着いた壬生が、自らの体に腫瘍を発見し、葛藤しながら自らのこれまでを冷徹に見つめなおす過程を描いている。

後ろの解説や裏表紙を見ると、テーマは「精神の勁さ」ということらしいんだけど・・・。



えー。この本、はっきり言って嫌い、です。本が嫌いというよりは、この主人公に猛烈な憎悪を覚える。特に、第一章。

なんで嫌いかって、この人が自分だけ、汚れないから。徹頭徹尾、冷静に自分を見、女たちを見てるがゆえに、その行為自体は相当卑劣で汚いにも関わらず、一人つるりと綺麗な感じがする(「レモンのように涼しい顔をした男」、という表現は秀逸だなあ・・・)。だからこそ、読んでると苛立つ。たぶん、妻や愛人の苛立ちに共鳴してるんだと思うけど。

どうあっても自分と一緒に泥沼まで沈んではくれないとわかってる男に縛り付けられて、醜くゆがんでいく女たち。彼女たちはひどく汚く無様に見えるけど、その分哀れだ。好きにはなれないけどさ。



汚されないのが「勁さ」なのかもしれないけど、そんな勁さが冷酷さとどう違うのか、小娘の私にはわからん。中島みゆきの歌を思い出しちゃった。恋の終わりはいつもいつも、立ち去るものだけが美しい、ってやつ。

解説を読んでも、いまいち納得がいかない。第二章以降の落ち着いた回想シーンも、余計に腹が立ちます。女たちを砥石の如く扱って、それでたっぷり磨かれて、高みの境地に到達されても・・・と思っちゃう。あー、腹立つ。



ところどころ、色々感じるところもあったんだけど(女たちの心理描写は、うまいと思う。壬生七郎の人物造型も、それはそれでうまいとは思うけれども・・・)、もうどうしても生理的嫌悪感が拭えません。なんだこいつは!っていう。

時々男性作家の作品には、こういう男の人、出てくるなあ・・・。感情的になってもしょうがないけど、かちん、とくるんだよなあ。



もちょっと人生経験積んだら、もうすこしテーマにも迫れるかなあ。小林秀雄からはじめたほうがいいかも・・・。
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