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つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
ご無沙汰しております。この一ヶ月(以上か)全く本を読んでいないわけじゃなかったのだけど、なかなか読書日記を書くタイミングが合わなくて・・・。読んでから間があくと、どうも感想を書き難くなってしまう。



そんなわけで、タイトルにあげた本の感想を書く前に、最近読んだ本の名前、あげておきませう。特に印象に残ったものだけ、ちょいとメモ。

・絵のない絵本(アンデルセン 山室静・訳 いわさきちひろ(表記は岩崎ちひろになってる)・画 童心社)

・どこでもブックトーク―行ってみようよ本の世界へ―(北畑博子 連合出版)

・幼い子の文学(瀬田貞二 中公新書)

・林扶美子紀行集 下駄で歩いた巴里(立松和平・編 岩波文庫)

・図書館と子どもたち(島弘 日本児童文化史叢書33 久山社)

・エミリー(嶽本野ばら 集英社文庫)



「絵のない絵本」は、親が昔買ったらしい、本。白黒でどこか淋しげなちひろさんの絵が素敵。小さい頃読んだ記憶はないので、たぶん親が自分で読むために買ってたのでしょう。お月様の語るお話は、ときに胸にぐさりときます。ひっそりと消えていく命のお話が多いかな。



「下駄で歩いた巴里」は、林扶美子の紀行文集。うーん、なんて行動的な人。ぶつかる強さではなく、曲がって戻ってくる、あるいはすりぬけるしなやかさがある。旅は人生だ、なんて言葉、使い古されていると思うけど、この本読んでるとまさに、と思う。身を置いている場所に常に安住できなくて、どこか別の、まだ見ぬ場所(あるいは、捨ててきた場所)に思いを馳せる旅は、やはり人生そのものなのでしょう。



「エミリー」は、表題作が一番、好き。何度読んでもやはり、ツッコミ所満載だけど(この人の性描写、なんとかならないのか・・・汗)、けど、自分の服や趣味にアイデンティティを見出す生き方に、どうしようもなく惹かれるのも事実。主人公たちの抱く「居場所のなさ」に安易な共感を抱いたり、魂の双子モチーフ(?)を信じることは、とても危険であるけれど(自戒!)。結局ロマンチスト的部分を捨てきれない自分に苦笑。屈折した「好き」だな、この本に持つ感情は。

残りの本は、勉強用に読んだだけなので、割愛。



☆☆☆

さてさて、メインの本は、さっき読み終えた澁澤龍彦の本。その名も、「太陽王と月の王」。エッセイです。テーマはお城、人形、植物、パイプ、日本、猥褻裁判(笑)、サドとの架空対談、などなどなどなど、かなり幅広く取り揃えられた二十五編。表紙は、岩山(?)に建つお城と近くの街の上で、天使と金色のドラゴンが戦っているらしき絵。ドラゴンの首から流れる血と、眩暈がするほど青い空が印象的。それにしても、どうして河出文庫までデザインをリニューアルしちゃったんだろう。背表紙の黄色と、つるつるになっちゃった表紙の紙が、ちと不満。



さて。このエッセイ集は・・・どれも面白かったか、と言われると、うーん・・・です。ちょっと散漫な印象になっちゃったのは、あまり集中して読まなかったからかもしれないけど、やはりあまりにもテーマがばらばらで、ついて行けなかったせいもあるかも。

印象に残ったのは、表題作「太陽王と月の王」「人形雑感」「化けもの好きの弁」(←泉鏡花好きにはたまらない!)「パイプ礼讃」(洒落たエロティシズム。この人の、オブジェに対する固執が好きです)「嘘の真実 私の文章修行」かな。

特に表題作は、大好き。これは、ノイシュヴァンシュタイン城を建てたルートヴィヒ2世についての文章。このお城、テレビで観た事があるんだけど、なんとも不気味な雰囲気なんだよね・・・。でも、このエッセイを読むと、その不気味な城を建てた王様が、ちょっと愛すべきものに思えるのです。洗練された趣味や審美眼を持たず、ただただ自分の空想を満たしてくれるもの、自分が好きな物をごてごて取り入れてたら無秩序になっちゃった、というの、すごくシンパシーを感じます。わかるよ王様、その気持ち!なんて言っても、ルートヴィヒ2世は喜ばないでしょうが。



うーん、でも、次にこの人のエッセイを読むなら、「幻想の肖像」とか「毒薬の手帖」とか、ある程度一つにまとまった世界の中で繰り広げられるものを選ぼうかな。あと、つまみ食い的に読むんじゃなくて、読むときはいい雰囲気の中で、腰を落ち着けて読もう。でないと、イメージが自分の中で立ちあがって来ないですわー。




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