まず、今読んでる「二十億光年の孤独」(谷川俊太郎・サンリオ)から。これはまだ半分くらいしか読めていないけど、好きかも。何というか・・・「矜持」という言葉がふっと胸に浮かぶ詩集であるなあ、と思う(「わたくしは」とか「祈り」とか)。胸をことさらそらしもせず、だけど卑屈にうつむくこともなく、灰色の空間にすっくと立っている感じが羨ましい。しかし何に対する矜持、だろう?若さ?人間であること?そのどちらも全くの的外れではない(と思う)けど、それだけだとだいぶ言葉足らずな感じになっちゃいそうだ。
あと・・・読んでると、ちょうど甕の中に映った景色を眺めるときの気分を思い出すんだけど、これはなぜだろう?自問自答しながら読んでいます。
特に好きなのは、「春」の突き刺さるようなラスト二行(かわいらしい郊外電車の沿線では/春以外は立入禁止である)とか、「飛行機雲」の圧倒的なイメージ喚起力、とかです。あと、「メス」という詩も好きなんだ。エクスクラメーションから始まるの。刃物の光るイメージと、肉体的な衝撃みたいなのと、一緒にぎらりと浮かぶ感じ。
18歳くらいの時の作品なのですね、これ。何だか無駄に年重ねちゃってるよなあ、こちとら、なんて思っちゃうよ。わー。
(装丁とか、ページのつくりそのものに対しても感想があるのだけど、これは次に絵を載せるときに、ちょっと書きます。)
☆☆☆
で、その谷川俊太郎さん(馴れ馴れしい!)がずっと後になってやったとあるインタビューをまとめたのが、「谷川俊太郎の33の質問」(ちくま文庫)。これね、谷川俊太郎さんが作った33の質問に、お友達の画家、音楽家、詩人、女優・・・さんなんかが答えてる対談集なのです。この質問集、ネットでも出回ってるという話を聞いたのだけど、確かに面白そうだ、バトンとかにすると。私もやってみたいもの。
回答者に、岸田今日子さんや和田誠(本書の挿絵、というか似顔絵も描いてるよ)さんがいたので手にとって見たんだけど、なかなか面白かったです。岸田さんは、あの喋り方そのまんまで笑ってしまう。自分のことなのに、どこか他人のことを話すような口調なの。そして和田さんは、私が抱いてたダンディなイメージを破壊するような(笑)回答だったので、新鮮でした。
最後は谷川俊太郎本人も、この質問に答えてる。質問作成の意図なんかも書いてあったりして、こちらもふむふむ、なるほどね、でした。時間があったら、自分でも答えてみると面白いかもしれないなー。案外、答えにくいものが多いのだけど。
☆☆☆
嶽本野ばらの「ロリヰタ。」。ううむ、この人の自意識肥大気味なところとか、悪役の設定は毎回鼻につくけど、でも好きでしょ?と言われたら、好きです、と答えちゃう。結局、ロマンティックな幻想というのに弱いのだろうなあ。ロリータのお洋服と同様、過剰に装飾的で、どこか歪な文体にも魅力を感じるし。洗練されてないけど、可愛いの。
そして何より、服装にアイデンティティを求める登場人物たちがとても好きなのです。ファッションに求める意味は、この人とは少し違うけれど。
表題作もお茶目で可愛い話だったけど、「ハネ」という作品のほうがずっと好き。「エミリー」という作品にそっくりだなあ、魂の双子系?と思ったけど、あれ好きなので、いいのです(笑)。
野ばらちゃんは、また新作が出るんだよね・・・。今度はどんなのを書くのかしら。読みたいような、読みたくないような、複雑な心境なのです。
☆☆☆
感想、おわりっと。ほとんど需要がないのはわかっているのだけど、書いておくと、安心するんだー。頭が整頓されるのかもしれない。