「にてひなるもの」
ツキヨタケなら 電飾いらずクリスマス絵、もっとたくさん描きたかった。わたしはいったい、なにをしてるんだろう。
☆☆☆
サンタさんへ
しごと、とてもとてもつらいです。
ここにいると、じぶんがばかのようなきがします。
ここにいると、じぶんが無力なきがします。
ここにいると、じぶんはなんて気が利かないんだとおもうばかりです。
ここにいると、じぶんのりかいりょくのなさを軽蔑されてばかりです。
ここにいると、なにもかもうらめにでてばかりです。
ここにいる、すべてのひとがこわいです。
サンタさん
わたしの唯一の、とりえとも呼べない卑屈ささえも、
尊大な態度に見えてしまうというのなら、
わたしはいったいどうすればいいのでしょうか。
(今だかつて、不遜な奴だと思われたのは今回がはじめてです。
わたしはそんなにも、いやなやつだったのですね。)
いっそトナカイにでも、やとってくれませんか。
ここにいたら、いつかわたしは死んでしまう。
じぶんのだめなところばかり、まいにちまいにち思い知らされて、
かなしくてかなしくて、死んでしまいます。
それがむりなら、サンタさん。
せめて、このクリスマスを楽しく過ごしている人を優しく思える気持ちを、
おなじように、しんどい状況の人たちを思いやる気持ちを、
プレゼントにください。
でも、それはむりなそうだんですね。
だってわたし、プレゼントをもらうにはとうがたちすぎているし、
プレゼントがもらえるのは、善良な子だけでしたもの。
☆☆☆
あと、ふつか。そのふつかでさえ、今は100年の苦行に思えます。
たすけて。ここはいや。
このままでは、絵すら描けなくなってしまう。悲しみと憎しみで腕が腐ってしまうのよ。