つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
京極夏彦ファンの方、そしてこの作品好きだった方、ごめんなさい(><)はじめに謝っておきます。

そして、できれば回れ、右してください(汗)





14歳の少女たちが主人公のこの作品は、今までの作品と違って近未来が舞台。完全に個人が管理され、人間は生き物を一切食べなくなっている(工場で作られた食品の偽物を食べて生きている)。そして少年少女たちの世界は、携帯の端末のモニタの中。

そんな世界が、主人公たちの周りで起こる事件、少女の失踪、少年の惨殺死体の発見から揺らぎ始め・・・。

というストーリー。



帯には盛んに、京極夏彦の新境地、というようなことが強調してあったのです。

・・・が。これ、新しいの?そこからしてすごく疑問。私には、この作品は過去の作品の安易な焼き直しにしか思えなかったのです。

出てくる少女たちがね、みんな、京極堂シリーズのキャラクターの魂を入れたいれものに見えちゃうのです。理屈っぽさ、エキセントリックさ、優柔不断でコミュニケーション下手、そして短気で豪放なとこ、も。みんなどれかの少女(もしかは脇役の大人たち)に入ってる。なんだかなあ・・・。



そして、かつては好きだった面なのだけど、この人はこの世の真理のようなものを説くことに情熱を傾けすぎではないの?と思う。「この世に正常と異常の境界などない」とか、「正義などない」とか・・・そういうことって、言葉を積み重ねて言えばいうほど、無粋で安っぽい気がしてしまうのです。それに直接的過ぎるよ、言うならもっと粋に表現しようよ・・・少なくとも、そういう部分に頁数をここまで裂かなくてもよくない?

必要以上に衒学的なところも、ちょっと作者の驕りを感じてしまう。読者を教化したいの?とか。ひがみ?わたしの(・・・そうかも)。

とにかく、そういう部分が、全部台詞や登場人物の思考として出てくるのが辛くてたまりませんでした。十四歳の少女だよ?別に「子供らしさ」の幻想は持ってないけど、やっぱり違和感がぬぐえない。



面白いとこもあったのですけどね。今はちょっと、のれなかった。
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