つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
乙女路線本、連続二冊。



好きなのです、この方の絵・・・。ほわん、とした、夢を見ているような上目遣いの女の子に、可愛らしさ全開の洋服。大阪にいるとき、展覧会を観に行って以来気になる絵描きさんの一人。



そんなわけで、本屋さんでこの本を見るなり、レジに持って行ってしまったのでした。



エッセイは・・・ううむ・・・。すごくもっともなことを仰っているのだというのはわかるのだけど(本当に美しい人は、外面も内面も磨く努力をしている人です、みたいな)、どうも「いい子にしてなさい」と先生にお説教されているかのような居心地の悪さを感じてしまいました(汗)。素直に聞くには年をとりすぎているのか、それとも単にワタシがひねくれているのか(そっちだろう・・・)。中原淳一という人は、女性に、少女に対して期待するところがものすごく大きい人だったのだろうな~。変な意味じゃなく。

けれど、ちょっとした生活の工夫やおしゃれの項は、暮しの手帖みたいで面白く読みました。当時の女の子達もきっとうっとりして読んだのだろうな~。実践できるかどうか、じゃなくて、こんな生活できたら素敵だろうな、もしかしたら私にも出来るかも・・・と夢見ることで、きっと幸せな気持ちになれたのだろうと想像する。



いっぱい収録されてる絵は言うまでも無くきれい(><)ペン画の小さな女の子のイラストがかわいい~!カラーもモダンだし。けれどこの本には、あんまり初期の頃のたおやかな女の子たちの絵が載ってないんだなあ。ちょっとつり目で彫りの深い、西洋の女性風の顔の絵も決して嫌いじゃないんだけど・・・。色の塗り方も、だんだん変わってくるのだなあ、時代と共に。



続編も出てるみたい。気になるところ。それより、この本で初めて中原淳一の公式HPを知りましたよ!行ってみなくちゃ。
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何だかんだと文句をつけつつ、やっぱり好きなのかなあ、「野ばらちゃん」。久々に買っちゃったよ~・・・



トランプに託して綴られた恋愛にまつわるエッセイと、タロットカードの大アルカナに寄せる、短いお話の数々。

この人のはやっぱりエッセイの時の方が好きだなあ。四年前に「それいぬ」を読んだときのときめき(笑)再び、という感じでした。何が好きって、自分の好きな物(洋服とか、香水とか、本とか)に対する並々ならぬ愛情に、ちょっとシンパシーを感じてしまうから。恋愛指南的なエッセイの部分より、ひたすら自分の所有するものへの愛情を語ったエッセイのほうが魅力的なのは何故だろう。

物に対する執着が強い人、たぶんどこかいびつなんだろうけど、いいよねえ、そんな人。

恋人に「私とお洋服、どっちが大事なのよ!?」って言われてきっぱり「お洋服。」って答えるの、素敵じゃないか。すがすがしい。



後半の小品集は・・・うん、タロットの雰囲気には合ってる気がする。「女帝」「隠者」の話が好きかな。けれどやっぱり、素直にうっとりすることを拒む自分がいて、なんとなく心の中が二分されていくような感じ。あまりにも理想化されたストーリーが一杯で、綺麗だあ、こういうの信じたいなあ、と思う反面、あなたの愛についての理想は単純明快過ぎてどこかひっかかる、騙されたくない、という反発も感じるのだ。少なくとも、ここに出て来るような、全てを受け入れ一緒に歩んでくれる、なんてオンリーワンぽい人が欲しいとは思わない。

・・・なんでかなあ。



全くお話には関係ないけど、「愚者」の正位置のカードの意味が好き。放浪、冒険、芸術だって。
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本当に久しぶりに、文字を丁寧に追っかけて読んだ。一頁一頁繰るごとに、そこに書いてある言葉に考え込んでしまう、そんな本。



あるサナトリウムで、「私」は汐見茂思という青年と出会う。「私」は、どこか超然とし、他の患者とは全く雰囲気の違う汐見に友情のようなものを感じていた。しかし、汐見は成功の見込みのほとんどない手術を受け、あっけなく死んでしまう。「私」は、周囲の反対を振り切って手術を受けた彼のことを、自殺したのではないかと考えながら、彼の遺した二冊の手帖を読む。そこには、汐見茂思が愛した二人の人間との思い出が綴られていた・・・



というお話。汐見茂思、という名前がもう、この人物の性格を暗示している。理知的で、余りにも多くのものを見通し過ぎる目をもったこの青年は、18歳のとき後輩の少年藤木忍を愛し、年長じてからはその妹千枝子と恋をする。しかし、汐見の理知的な部分と、逆にあまりにも大きな(そして純粋な)愛情が彼等を脅かし、お互いに誤解したままどの恋も実らない。



孤独、というものをここまで手に取るように説明できるほどの理知をもち、それを自己憐憫のためだけに弄ぶのではなく、却って自己の鍛練に使おうとするような強さを備えたこの青年が、どうしてこれほどの挫折を二度も経験しなければならなかったのか、と思うと胸が痛む。

けれど、彼に愛された者たちの立場に立ってみれば、汐見茂思の愛情は、無意識のうちに相手にも妥協を許さぬ鋭さがあって、どこまで愛しても不十分なのではないか・・・という恐ろしさを抱かせるものだったかも。千枝子と汐見の宗教的議論のところなんかを読んでると、汐見の言うことはあまりに正しいのだけれど、相手を追い詰めるような切実さがあって怖い。



手帖の最後に「藤木、君は僕を愛してはくれなかった。そして君の妹は、僕を愛してはくれなかった」という文章をみつけたとき、違う、どうして間違えるんだ、あんなに聡明なこの人は、何故そこだけをわかりえないまま死んでしまったの?と思ったら悲しくてたまらなくなった。あまりにも皮肉だ。





けれど、汐見茂思の死は、自殺ではなかったような気がする。すくなくとも、疲れ果て、全てを終わらせようとしたという死に方ではない、よね。過去の二度の恋と同じように、正面から死にぶつかって、結果的に破れてしまったように見えた。





どこをとってもやりきれない小説だけど、きっといつかまた読み返すだろう。


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阿房列車、というのは、内田百?曰く、なーんの目的もなく乗る列車のこと、らしい。

当然、仕事のためであってはいけないし、観光のためというのも駄目。ある意味、最高の贅沢旅行だなあ、本当に何の予定も作らず、列車に揺られていられるのって。



で、この本は、そういう阿房列車に何本も乗って旅した百?先生の旅の記録。



どこがどう面白いのか改めて聞かれると困ってしまうけど、何だか好きなのです、こういう肩の力の抜けた本って。

一人じゃ電車に乗れない(!?)百?先生に同行している「ヒマラヤ山系君」(すでにこの渾名からして可笑しい)と先生の噛みあわない会話が笑いを誘う。噴き出すほどでも、くすっと笑う、というほどでもなく、胸の辺りでちょっと笑いの芽が顔を出す、という、そんな感じかなあ。



いちいち色んなことに理屈をつけて(いや、ほとんど屁理屈にさえ思えるんだけど)、聞かれもしないのに延々と自分の行動を説明する著者が大好きです。ある程度笑いを狙っているのかな?いや、この人は本気で言ってるのかもしれない・・・でも、そう思わせておいて後姿で笑っているような気もするぞ・・・侮れないおじいさん。お酒が大好きで、借金で旅行に出ちゃうような人なんだけど。



旅先や見送りの駅で次々に出てくる教え子(百?自身は、この「教え子」という言い方が大嫌いらしい・・・)たちの様子を見ていると、この百?先生がいかに色んな人に愛される人物であったかもわかって、ほのぼのする。

見送りには来るな、と言ったにもかかわらず大騒ぎして駅に押しかけてきたり、お酒の席で無理やり先生に杯をまわしたりする教え子たち。彼らにとって、内田百?という先生は、もちろん尊敬はしてるんだろうけど、背筋をぴしっと伸ばして三歩下がって接する先生、というのではないのだなあ。適度に甘えてもいいような、時には世話を焼きたくなってしまうような、そんな人だったみたい。

ちょっと会ってみたかったなあ、そんな愛すべきキャラクター。



この本を一冊通して読むために、列車旅行をしてみたい。改札を出ないで、どんどん色んな電車を乗り継いで、時には車窓の景色を眺めて。

でも「読書が目的」で乗る列車じゃ、「阿房列車」の資格はないかも。


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人間にとりついて意のままに操る宇宙生物(ナメクジのような姿らしい)と戦う人類の話、という話だとわかったときには、一度読む気が失せた作品。



だって、数限りなく作られてる映画と同じ話かと思ってがっかりしたのですよ。「地球の危機、人類の存亡のために戦うヒーロー(生身の人間のくせに知力と体力が人間離れしてて、愛と情熱に溢れてる、というタイプの)」にはあまり興味が持てないなあ、と・・・。



でも、最初に思ったよりはずっと面白い作品でした。「夏への扉」のほうがだいぶ好きだけど。

ナメクジたちとの戦い方がアクションに偏ってなくて、寧ろ知恵比べみたいだったのが良いなあ。最初の作戦なんか、間抜けそのものなんだけど。上半身裸計画って(笑)でも、取りつかれる怖さっていうのはじわじわ伝わってくる(ナメクジ生物に取りつかれて、それを無理やり除去された人はたいてい死んじゃうんだけど、時々体力のある人は生き残ることができる。その人は取りつかれた時のことをしっかり覚えてるのです)。なんていうか、下手に粘液で溶かされたり、頭から食われたりするより怖いよ、これ。



ラストは、そうか~、そういう退治法になるんだ!と膝を打った。だからそういう設定なのね~、なるほど。

「夏への扉」もそうなんだけど、ロマンス面に関しては随分甘い作者だなあ、という印象。ヒロインが・・・個人的にはそんなに嫌じゃないんだけど、基本的に素直で主人公に従順。というか、コロっと参っちゃうんだなあ、主人公に対して。あとはひたすら仲良しぶりを発揮してて、ちょっと恥ずかしい。



ん、でも楽しいなあ、SF。次は誰のを読もうかなあ。
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こちらも友達に紹介してもらった本。んーと、内容は、昔の特撮(あ、アニメもか)とかに出て来るヒーローとか、怪獣とかの必殺技や生態は科学的に可能なのか?ということを、あーでもないこーでもない、と検証していく本。



これは・・・トリビアの泉の検証シーンを、文章にしたような感じだなあ。トリビア割と好きなので、こちらもにやにやしながら読みました。物理の勉強チックなことが随分書いてあって、その辺はいまいち実感がわかない、というかよくわかんなかったけど。揚力とか推進力とか、なんだっけそれ?と思って読んでいた文系人間。



何だか、この著者のテンションが高くて面白いのですよ。結構書くほうにしたらああいう文章を一貫して書くのって大変なんだろうけど。挿絵がより笑いを誘う。ウルトラマンの年齢設定は無茶苦茶だよ!とか、地底怪獣はどれもこれも地下生活に向かないよ!とか、いちいち突っ込んであるんだけど、ツッコミながらそういうキャラクターが好きで仕方ないのね、この人。愛が溢れております。



この中に出て来るキャラクターのほとんどを知らなかった私でも目一杯笑ったのだけど、どうせなら、こういうのに詳しい人が読んだ方がより面白いんだろうなあ。しかし、お茶目な設定のヒーローの多いこと多いこと。





全部読んで一番びっくりしたのは、ウルトラマンって人間が操縦するロボットじゃないんだね!ということだったのが、ちょっと恥ずかしい。検証以前の問題だよ、それは。

続編とか、姉妹本とかも随分出てるみたいなので、また読んでみようかな~。空想歴史読本とかもあるんだって。
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