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つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
「暮しの手帖」という雑誌に連載されていた、藤城清治の影絵付きのお話を纏めたもの。最もお気に入りだった絵本です。十数年の時を経て再び開けてみる。



確かに、「お母さんが読んで聞かせる」本ですね。多分絵を見せながら、お母さんが本文を読み聞かせるというのを想定して書かれていたのでしょう。字が小さくて三段になってる。



何度読んでも素晴らしい本です。白黒で、シルエットになった(そうじゃないものもあるけど)藤城清治の創るキャラクターたちは、なんともいえない魅力があるのです。幻想的で、国籍不明な絵。林檎を覗いたら、色んな国の風景が見える、というお話があったのですが、まさにその林檎の中のたくさんの風景が、この絵本になったんじゃないかと思わせるような絵。今読み返してみると、自分が現在描いている絵が、いかにこの人に潜在的な影響を受けているかわかります。そしてまた、新たな影響を受けてしまいそう。乗り物とか木の形とか、思わず盗みたくなるような素敵なデザインなんですよ・・・(><)動物はユーモラスだし。





お話だって忘れちゃいけません!みんなが知っているお話から、聞いたこともない、奇想天外な話まで、世界中のお話が入ってて、小さい頃は勿論、今でもわくわくできる。どちらかというと、日本の民話より、動物や神様を主人公に据えた外国のお話に好きなのが多いかな・・・。特にインドのお話はいいですね。象とか兎とかライオンとか、みんな仲良くほのぼのと暮らしてる。さすがインド・・・(?)。特に、水のみ場を守るために、賢い兎が象を騙す(?)お話が可愛かった。



これからも大事にとっておこうっと。いつか、雑誌掲載分を全部収録したのも出版してくれたら嬉しいな。ところで、もう現在の「暮しの手帖」には影絵のお話はついてないのかな?あれ、楽しみだったんだけど。
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 今後の勉強に、と読んだ本。多くのことを考えさせられた一冊。



本書は、まず筆者の恵まれた読書時代(学校図書館がとても充実していたらしい)、そしてカナダのトロントへの旅立ち、そこの児童図書館での日々、帰路見かけた他の図書館のこと、再びトロントを訪れ、その図書館事情の変化を体験したこと―などが綴られている。自伝としても楽しい一冊。でも、私が最も感心を持ったのは、トロント公共図書館の「少年少女の家」について書かれた部分。図書館の暖かい雰囲気、さまざまな行事を読むのも楽しくて、「こんな図書館、素敵だなあ・・・」と羨ましくなってしまった。このような行事を企画したり、病院や公園に図書館を「出張」させたり、ここの図書館員の人たちは大忙し。重要な仕事は他にもある。その一つが、「図書選定」というものだ。



ここに見られる、児童文学に対するスタッフたちの真剣な取り組みには驚嘆する。新米の図書館員は、ひたすらリストアップされた児童書を読むのが仕事だという。もちろん、ベテランの図書館員にもそれはいえるのだけど。彼等は、書評などで選んだ本を丹念に読み、何度も何度も会合を重ね、その本が本当に図書館に置く価値のあるものかどうか吟味する。その「図書選定」は本当に厳しくて、ベストセラーだからといって必ず置かれるわけじゃないし、シリーズものでも質の劣る巻は置いてもらえない。「・・・それってちょっとやりすぎじゃないの・・・?」なんて最初は眉をひそめてしまったのだけど、読み進めるうちに、こういう厳しい選択があるからこそ、出版界の水準が維持できるのだ、ということもわかってくる。この図書選択によって、出版社のほうも質の高い本を出す努力を怠れなくなるのだよなあ。本に優劣をつけるなんて!という平等主義の大人たちだって、子供の健康のため、食生活のはものすごく気をつかうでしょう?そのくらい、子供の人格形成に影響する読書についても注意を注いで、という筆者の意見には、説得力があった。



図書館員という職業の「専門性」というもの、日本でももっと重要視されていいはずだと強く強く思った。司書の勉強をしていく上で、ここに書かれていたことは常に頭に置いておこう。
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