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つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。
懐かしい~、岩波新書の黄色版。今は赤ばっかりだもんなー、書店に行くと(またデザイン変わったんだっけ?昔の方が好きだ・・・)。

でもこれは、2004年発行なんだね(第39刷)・・・初版は、1982年。



乳幼児が徐々に周囲とコミュニケートし、ことばを獲得し、それをどんどん自分のものにしていく過程について書かれた本。これも勉強用に読みました。専門的な言葉も結構出てくるから、すらすら頭に入ってくるってわけじゃないけど、非常に面白かったです。



親に「あんたの小さい頃はこんなコトしてたよ(或いは「言ってたよ」)」って言われてた自分の幼い頃の行動や、電車やバスで見掛ける親子のやりとりって、こんな意味があるのかあ・・・なんて、関心することしきり。一つの微笑ましい情景の中に、かなり複雑な行動のメカニズムがあるんだなあ。「人見知り」とか、「見立て(積み木をバスに見立てて遊ぶようなこと)」なんかの解説も、とても興味深かった。



でも、一番面白かったのは第三章の「ことばの機能と子どもの発達」。まだ意味を持たない赤ちゃんの発声がことばに代わり、一つの言葉が意味する範囲が成長とともに広くなったり狭くなったりしながらひとつに定まっていく過程は、大げさかもしれないけどエキサイティング。それこそ数えるほどの言葉しか獲得していない子供の中で、言葉についてのこんな複雑な概念の変化が起こっているなんて、すごい。この章に書かれていることを理解するために、私はずっとたくさんの言葉を駆使しなければならなかったのに。



自分の使う「ことば」を点検するいい機会にもなった。私の使う言葉は、幼児が生き生きと使う言葉のように、生活とリンクしたものだろうか。大量生産される、規格品にすぎなくなっていないだろうか???最後の章と、あとがきを読みながら、反省することしきり。



カバー裏の類書紹介に載ってる、乳幼児関連の本も面白そう。「子どもの宇宙」って、うちにあったかもなあ・・・また、読んでみようっと。
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ご無沙汰しております。三月は殆ど更新できませんでした(というか、本自体もあんまり読めてない)。ほとんど、廃墟。

今月はもう少し書くつもり。・・・だけど、当分資格の勉強の延長での読書ばかりなので、しばらくは図書館関連の本か、絵本・児童書が続きそう。今日書くのも、図書館関連書籍です。



一言で言うと、この本は「図書館を100%活用術」&「全国おすすめ図書館ガイド」ということになるのかな。こういう本は他にも出てるし、図書館での調査研究方法に関しては、図書館学のテキストにも書いてある。けれどこの本は、そういう本の中でも群を抜いて、お役立ちでした。もうちょっと早くに出会ってたら、レポートや試験に活かせたのに~!!!

この本が面白いのは、「こういう類の調査ならこういうツールがありますよ」の一言で纏めてないところ。筆者(「週刊ダイヤモンド」の記者さん)が実際に行った調査を通して、各種図書館や関連機関での調査法がわかるようになってるんだ。調査例もユニークで、「国会議案案内図を入手するにはどこに行けばいいの?」とか「雑誌記事から過去の皇室ブームの様子を探ってみよう」とか、「映画のロケ地になったことで活気を帯びた町の様子を具体的に調べてみよう」とか、調査手順や図書館利用法を除いても「ほほー!」と思うものばかり。雑誌の記者さんって、こういうことを調べるのか。



そうそう、「図書館に行けばわかること」だけじゃなく、逆に「図書館に行ってもわからないこと」「図書館から消えつつあるもの」についても書かれてるのが興味深いです。例えばある種の行政資料とか、大手の新聞の地方版、とかね。かつては「切りぬき記事」として保存されていたものが、ネットの台頭も手伝って今や消えつつあるみたい。でも、その地方版の記事からじゃなくちゃわからない、地元の情報というのもあるんだって。筆者はネットの便利さも認めつつ、人間にしかできない「あいまいに探す」ブラウジングの良さを強調するのです。なるほどなー。



終わりのほうにある、「全国お薦め図書館ガイド」も面白い。私が行ってみたいのは「日本交通公社旅の図書館」かなー。旅行ガイドブックのほか、紀行本や写真集、各県の百科辞典なんかもあるんだって。あと、二十四時間営業(?)の図書館の存在(北陸先端科学技術大学院大学付属図書館&アカデミーヒルズ六本木ライブラリー)にもびっくり。夜の図書館、行ってみたいなあー。ヒルズのは、入会金だけで三十万以上だそうですが(別の意味でびっくりしたよ・・なんなの、それは)。



うん、面白かった。勉強のために読んだんだけど、実際に何か調べてみたくなってきた(^^)ビジネスマンの人にとっては、実用書になるのかもしれないなー。








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友達に貸してもらった本。高校時代の恩師葉山先生への想いをずっと抱えつづける、工藤泉という女の子の長い長い、片思い。片思い、って言ってもいいのかなあ?うーん、でもやっぱり、そうとしか言いようがない部分を感じるなあ。

薦めてくれた友達の言う通り、とても読み応えのある作品だったと思う。

面白かった!すっきり、というのではなく、寧ろかなり辛い気持ちになるところが多かったんだけど(読んでて後半何度も泣きそうになった)、それでも惹きこまれて読んでしまうタイプの本。たぶんこの本は、読む人によって反応する場所は違えど、ごく個人的な体験や思い出を呼んでしまうんじゃないかなあ。



恋愛小説、というものがだいたいあまり得意でない私でも、これは割とすっと入っていけた。たぶんそれは、私が恋愛小説において「苦手だな」と感じてしまう、ある種の「恋愛を楽しむ」余裕とか、相手の人間性を値踏みする(言い方は悪いけど)冷めた目線がないからなのだろう。転がり落ちていく自分を真っ直ぐに眺めながら、だけど少しもスピードをゆるめることの出来ない悲しさ。青い火を見ているみたい。落ち着いている印象を与えるのに、ほんとうは情熱的な赤色の火より、ずっと熱い。



抱えきれないほどの情熱なのに、あくまでもそれを表現する内面描写が理性的なのも、いいなあと思った理由。女の作家さん(だけじゃないけど)は、内面描写を結構感覚的に表現してるものが多い気がする。印象的な風景や、物をぽーんと置いて、その感覚を共有できる読者を選んでしまうというか。そういう作品、私はかなり好きだけど、この作品みたいに、そういうものに頼らないで、繊細な内面描写が出来るのって、実はすごいことなんじゃないかと思う。



ここからは、ごく個人的なこと。この小説の中心は葉山先生と泉で、ほんとうに胸がつまるようなやりとりがたくさんあるのだけど、私が一番辛くなるのは、二人の場面ではなかった。泉が付き合うことにした小野君の台詞とか、後輩柚子ちゃんの「手紙」のあたりが、一番胸をえぐられるようだった。とても苦い記憶とか、ずっとずっと解決できていない嫌悪感みたいなものがあまりにも生々しく甦ってきて、これを読んでいた喫茶店で、目が潤んできてちょっと困った(笑)なんかこう、瞬間的に頭に血が上ったのね。



小野君の心の痛み、分からないわけじゃない。だけど読んでいる間、私はこの人がとても憎かった。この人のしたこと、というか、こういうことする全ての人が許せない、と思った(この人の支配的な言動も、ちょっと引っかかる)。泉の心ががさがさ乾いていく過程に、無意識のうちに入り込み過ぎてしまった。泉は小野君のこと、憎まなかったけど。私は泉の、こういう根本にある聡明さ(?)がとてもいいと思う。感覚的な好き嫌いの部分で相手を切ってしまわないところ。ああ、この人はこういう人なんだなあ、と、すうっと受け入れていけるところ。作者もそういう人なのだろうか。だからこそ、こんなにそれぞれ魅力的な人物が描けるのかしら。なんかね、個々の人物の内面が、嫌味なく、クリアに描かれてるなあという気がします。



読み終わった瞬間、はーっと溜息をついて、しばらく天井を眺めた。

なんだかそうしないと、自分の周りにまだ、雨が降り注いでいるようだったから。



痛みと引き換えに戻ってもいい過去なら、欲しかったな。そんなふうに人を好きになること、いつかは出来るのだろうか?と思うと、かすかに淋しくもあるね。



・・・また、この人のは、読むだろうな。いい本を貸してくれて、ありがとう。


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某雑学の番組の最初に出てくる、アイザック・アシモフが集めたいろんな雑学知識の本です。どこから読んでもいいね、この本は。



アシモフさん、SFで有名な人なんだよね・・・「われはロボット」とか。そちらはまだ読んだことないんだけど、この本はなかなか、面白かったです。訳に、ショートショートの名手星新一。訳の文体にかなり星さん色が出てる気がする。そっけないんだけど、それがまたおかしいというか。

表紙と中の挿絵が楽しい。ちまっとした線画で、どことなく昔風な感じが好きなのです。真鍋博という方の絵なんだね・・・どっかで、見た事あるような気がする。



自然現象、生き物、人物、文化、スポーツ、芸術、エトセトラエトセトラ・・・。どれも「へぇ~」って、お決まりのあのアクションをしたくなるような雑学ばかり。あ、でも正直、最初の四十ページくらいはちょっと退屈だったんだ・・・このへんは天文とか気象とかの、数字に関するトリビアが続くんだけど、あんまり数字が大きいと、ぴんと来ないんだよなー。「ふーんそうなんだ・・・」止まりになっちゃうの。でも、ある程度そういうのに敏感な人ならびっくりできるかも。



ワタシが好きなのは、やっぱり動物や有名人の項目だなー。ゾウリムシの増殖スピードにびっくりし、蚊に歯があることを初めて知った。あの有名人って実はそんな奇行に走ってたんだ!?って驚愕し、他人の功績を自分のとして発表しちゃった科学者の多さに苦笑し・・・やー、面白かったです。人間離れした人もいっぱい出てくる。



ごくたまに、ちらっと皮肉が利いた箇所もある。それもまた、味だなあ。



内容については、読んだときの衝撃のためにこのくらいにしておこう。ぜひ「へぇ~」ってびっくりしてくださいな。それにしても、自分が知らないことをしたときの喜びって、どうしてこんなに大きいのかしら。
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これも、図書館で借りた本ー。「妄想の森」という素敵なタイトルと、岸田今日子さんご本人の興味から手に取ってみました。

表紙には、乗馬をするほっそりとした女性の絵。不思議な遠近感を持った(あ、よく見るとトリックアートみたい!)木々の中を進むその人は、微笑んでいるとも放心しているともつかないような表情を浮かべていました。マグリットの「白紙委任」という絵の部分なんだって。素敵だなあ、この絵。

そして内容がまた、見事にこの表紙とぴったりなんだ!岸田今日子さんって、TVで見てたときもミステリアスで独特の雰囲気を湛えた女優さんだと思ってたけど、これを読んでさらに好きになってしまいました。うーん、ファンになった、と言っても良いかもしれない。



きっと昔は空想好きの文学少女だったのね(この人の少女時代って、私の大好きなファージョンにちょっと似てる?とか、勝手に想像したりして!)、という少女時代の回想、数々の画家さんや作家さんとの交流録、自分の娘との話、舞台のこと、好きな絵画作品のこと・・・等などが、様々な距離感でもって語られてる。ものすごく幻想的なエッセイ(それはもう、絵本か童話だと思ってもいいような感じ。)もあれば、ごく日常的な内容(庭に植えた林檎を巡ってカラスと格闘する話とかね)もあるんだけど、どんな内容にせよ、気付けばまるで絵の中のような、どこか現実感を失ってふわふわした世界に引き込まれてしまうのです、筆者の手によって。いったい現実と空想を隔てるカーテンをいつくぐったか、わからないままに・・・。例えば「絵の中の、いつもは閉まってる窓が開いてた」などの明かに空想?という箇所でさえ、この人にならそういう出来事があったって不思議じゃない、なんて思ってしまう。彼女に書いてもらいたくて、気付いてもらいたくて、幾つも幾つもの不思議な出来事が遊びにくるんじゃないかしら。うーん。



あと・・・岸田今日子という人は、人の心の襞に入っていくのがうまい人なのだと思う。ぎゅっと割り込んでいくのではなく、自分も相手も気付かないうちにすうっと入っていって、相手と同化しちゃうというか・・・。それが女優さんというものなのかなあ。

「わかるわかる!私も同じよ!」と声高に叫ぶんじゃなくて、ふと知ってしまった他人の心の揺らぎを、そうっと箱から取り出して、こっそり眺めて、また丁寧にしまっておく人・・・そういう感じがするエッセイが、いくつもあった。特に幼い頃遊びに来ていた、父の友人とその恋人のことを綴ったエッセイは、この人の繊細な洞察力に驚かされる。

優しい傍観者。水面に波紋を立てずに、水中の中にあるものをよく知っている人。そういう印象を持ちました。



筆者が演じた役についてのエッセイは必見。役者さんは、その存在そのものが魂というか、命の火みたいなものなのだなあ、ということを強く感じさせられるから。紙の中の人物に宿る火のようなもの。ある「役」に役者さんがなりきる、というのはちょっと違うんだなあ。役者さんがその役から感じ取ったものと、役者さんそのもののもつ色や熱が一緒になって、舞台やドラマの上にいる人は出来るんだー。

舞台の幕が降りてずっと後、あのとき自分が演じた(筈の)あの人物は今どうしているのかしら?今もどこかにいるんじゃないかしら?と筆者が思うのも、無理からぬことなのかもしれないなあ・・・。舞台にいるのは、一つの命を吹き込まれた作品であって、役者さんご本人ではないんだものね。なんか、うまく言い表せないんだけど、色々思うところがありました。





うーん、うっとり・・・とても贅沢な時間を過ごさせてもらいました!この方の本、文庫になってるやつ絶対欲しい。ほんとはこの本も、手元に置いておきたいくらいです。探してみようかな。


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うわ、ついに人生啓発書に手を出すようになっちゃったか、ねこの!と知り合いに言われそうなタイトルの本。でも私は、別に生き方指南してもらいたかったわけでも、「ありのままの自分」ってやつを肯定してもらいたかったわけでもありません(あ・・・でも、5%くらいはそういう部分もあったかな?どうでしょ)。



香山リカ。この方、以前南条あやさんの本の後書きを書いてて、そのときからちょっと気になってた方。最近地元の図書館に講演に来られたみたいで、特集コーナーが設けられてました。んで、その時唯一貸し出されてなかったのが、この本。どちらかというと、他の著作に興味があったんだけどな・・・(^^;)



タイトルといいサブタイトルといい、お腹一杯になりそうですが、うん、でも読んでみるものです。思ってたような、「力強く読者を肯定する」ってタイプの本ではなかった。何て言うのかな・・・確かに「もう少し自分を肯定してみることも、必要かもよ」っていうメッセージはあるんだけど、伝え方がごく控えめというか、さりげなくなされる感じ。悩んでるときって、目の前の自分の想念にぎゅー!って縛り付けられてる感じなんだけど、そういう頑なさをちょっとだけ、ほどいてくれる本だと思います。悩みを客観視、あるいはいい具合に一般化してくれる。「自分だけじゃないのね」という言葉は、響きは陳腐だけど、でも大事なことかもしれない。

「自分引き算ばかりしてると、気付けば足し算は全くできなくなってしまう」っていうのは、当たりだな。だからってすぐ、自己肯定モードに入れるわけでもないけど・・・。



あと私は、「どう生きるか」「自分とどう付き合っていくか」という本書の主眼ではなく、寧ろ著者の人間に対する視線のほうに惹かれました。犯罪事件のとき出てくる心理学者さんとか、割と人間精神や社会問題に言及するのが好きな某学者さんとか、私基本的に嫌いなのです。だって、上から物を言うんだもの。「こういうタイプの人間の心理はこういう行動を引き起こすって決まってるんです」「それが当たり前のことなんです」って言わんばかりの解説を聞いてると、この人たちこそ頭大丈夫なのか、と思ってしまう。それに比べると、この本の香山氏はずっと血の通った人間という印象でした。

治療時の葛藤や失敗、目の前の人間を理解したいけど、でも、正直なところ自分にはまだ彼らの考えがよくわからないという悩みを、彼女は何度も書く。時には、どっちつかずの曖昧な結論になってる部分もある。だから、それは精神科医としては頼りないのかもしれないけど、とても真摯な姿勢だと思うのです。「わかってる」こととして捉えるのじゃなくて、「わからないけど、最大限わかる努力を続けなくてはならない」と思うこと。そしてそういう努力を、著者は他の大人たちに(そして子供たちにも)さりげなく提案しているような気がした。背を向けないこと、決めつけないこと。出来る限り、悩める相手と同じ物を見ようとすること。なかなか、できないけどさ。



すごく面白い本ってわけじゃないけど、何だか著者に好感や親近感を抱いた、一冊でした。


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これも、図書館で借りた本。

古今東西の書物に現れるさまざまな夢や、夢が人間に与える影響について考察した文章がちりばめられた本。家族や歴史上の人物が出てくる夢、激しい暴力にさらされる夢もあれば、美味しい食べ物の話や、宗教的啓示を含んだ夢なんかもある。



文学からの引用が多いんだけど、中には書簡や日記などから抜粋されたものもあって、興味深い。出てくる人をちょっとあげると、コールリッジ・キャサリン=マンスフィールド・ポオ・ヴァージニア=ウルフ・シェイクスピア・リンカーン(この人は、自分が暗殺されて、お葬式をやってるところを夢に見ちゃったのだそうな。きゃー!)・ルイス=キャロル・ドストエフスキー・・・・など。(あ、日本の川端康成のもあったなあ。「眠れる美女」から、すごく不気味な夢が・・・。)なかなか豪華でしょ?あ、もちろん、ユングやフロイトもばっちり出てくるよ。



これまで読んだ夢関連の本の中では、これが一番、面白かったです。すごくおすすめ。夢の解釈の為に読むというよりは、幻想文学のアンソロジーとして読むほうが良さそう。美しい夢にしても気味の悪い夢にしても、人間の意識のベールの下には、なんて豊かな世界が広がっているのかしら。しかも、毎夜毎夜、違う世界。夢を見ない人生なんて、きっと味気ないだろうなー。

その一方で、「例えば夜の間に作られた自分の夢が反乱をおこして、昼間の私を裏返しにきたらどうなるかなあ?」なんて考えてしまった。悪夢のあと、とても気分が重いのは、「裏側」にいる自分が、ここにいる自分を夢の中に引き摺り込んで、昼の世界を乗っ取ってやろうとしているのかも!なーんて空想もはたらきます。



印象に残った箇所を、いくつか。「食べ物」「動物」の項は、かなりシュール。夢そのものがシュールというよりは、解釈が不思議なのが多かった。特に「・・・?なんで???」なのは、アストラフィカスの「夢判断」(350年)で、白身の肉を見ると大吉(白身魚じゃなくて?)とか、卵を食べる夢は苛立ちの象徴だとか、レタスを食べるのは体の病気のしるしだとか、わかったようなわかんないような、一瞬「なるほど」と思いそうになるけど、いやまてよ?と固まってしまうような解釈ばかりなんだ、この人の。なんでお菓子を食べるのが、不愉快な状況の前兆になると思ったのかね、この人。謎だわ。



あと、「創造性」の項。夢の中で見たり聴いたりしたものが、創作の大いなるヒントになるというの、羨ましい限りです。「フランケンシュタイン」や「悪魔のトリル」はそうやってできたのだそうだ。そんな劇的な体験、してみたいもんだなー。もっとも、意識の鎖をはずしてやった創造性の鳥が、必ずしも力強く羽ばたいてくれるとは限らないんだけどさ。もともと貧弱な翼しか持ってないことだって、あるかもしれないしね(汗)。



そんなこんなで、この本は最近読んだ中ではかなりの「当たり」でした。辞書っぽくなってないほうが、自由に考えながら読めるから好きなのかも。

装丁や挿絵も謎めいてて良いです。誠信書房からは、この他にも色々夢関連の本が出てるみたいだから、また探してみようかな。「女性の夢」っていうのも、面白そうだよね。
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ちょっとお久しぶりの更新です。2月は何冊くらい、本が読めるかなあ。



またか、という感じですが、今回も「日本の名随筆」シリーズから。テーマは「狂」!図書館の本棚に向かったときは他に読みたいものを考えてたんだけど、この字の迫力に押されて借りてしまいました・・・(汗)。あと、一番始めにある中原中也の「狂気の手紙」が良かったので。



テーマがテーマだけに、今回はやや難しい随筆が多かった。面白くないというわけじゃないけど、一回さらっと読んだくらいだと、「んで、つまり何が言いたかったんだっけ?」と釈然としないもの、多数。そもそも狂気とは何か、正常との境は?ワタシタチはみな狂っているのではないか?なんて考え出したら、樹海で迷子状態になってしまう。気が向いたら、また再読しよう。今はあんまり気分じゃないかも・・・。



んでは、面白い!と思ったものだけ、ちまちま感想。



「狂気について」(渡辺一夫)・・・己の持つ「狂気」を自覚し、それを常に監視することを忘れてはならないと説く。と言っても狂気を排除するのではなく、己が狂気なくして生活できぬ身であることを意識しながら、向上していこうとするべきである、ということ。高く飛ぼうとするとき、常に地上で自分を引っ張るこの影があるからこそ、我々は自分が今どの<高さ>にいるかということと、自分が目指す高みとの距離を感じることができるのかもしれない、と思った。うまく言えないけど。



「文明の狂気」(加賀乙彦)・「血液嗜好症」(種村季広)・・・全く別の観点からではあるけれど、自分の中の狂気、自分の中の「悪への嗜好」を意識する作品二つ。前者は、ベトナム戦争に米軍がおこした虐殺事件を取り上げ、アメリカの、そして日本の社会を厳しく糾弾した作品。これは、さっき取り上げた「狂気について」の実践編(というか、自己の狂気を見失った社会の具体例)になってると思う。ここでなされた批判は、そのまま現代にも当てはまる。

私たちは誰かを糾弾するとき、ときどき自分の手の汚れに無頓着でありすぎる。どこかで起きた事件、戦い、事故に、自分が全く手を貸さなかったなんてどうして言えるだろう?潔白だという顔をして、罪をおこした者に残虐な罰を望むくらい、狂気じみたことはないのかもしれない。自戒。

後者「血液嗜好症」は、「この作品にはグロテスクな要素が含まれていますので、心臓の弱い方は読まないで下さい」的な、随筆・・・。血液に、それも猟奇殺人を犯し、その死体から流れる血や内臓に性的興奮を覚える人たちを扱ったもので、ここに出てくる話はほぼ実在の人物ばかり、というから、怖い。かなり生々しいので、読んでるとほんとに気持ち悪くなってくる。

・・・けど、「ぎゃーやめてくれー」と思いつつ、そういうセンセーショナルなもの、グロテスクなものに興味をしめす私は何なのかしら。しっかり、読んじゃったし!

だいぶ薄まってはいるけど、私もまたこういう人たちの血を受け継ぐものなのかもね、ある意味。私だけじゃないと思うけど。



わー、だいぶ三作だけでたくさん書いちゃった!えーと後は、睡眠薬中毒の経験を書いた「麻薬・自殺・宗教」(坂口安吾)、錯乱してしまった奥さんを必死で元の優しい妻に戻そうと祈る「妻への祈り」(島尾敏雄)、お酒が入るとどーしようもなくおしゃべりになっちゃうんだよ、困ったなあ・・・という嘆きをユーモラスに書いた「無停止型お喋り症」(埴谷雄高/この人の小説は難解でよくわかんなかったので、この随筆にはちょっと意外な思いがした)・「気違い」という言葉を高らかに身にまとう、我らが森茉莉の痛快エッセイ「気違いマリア」(ちょっとこの人って、清少納言っぽい・・・と、思う。あと、父との密着ぶりも、すごい・・・)・へえ、北杜夫の一族はそれぞれ個性的でオモシロいなあ、「楡家の人々」読みたくなったぞ!な「精神病の新種について」・・・が自分の中では印象深かった。駆け足で紹介。



あと、最後の「影」(秋山さと子)に出てきた箱庭療法というものに、ちょっと関心が・・・。また何か探して読んでみよう。興味本位で触れるべき領域ではないけれど。
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お久しぶりです。しばらく本読む時間がなくて、御無沙汰してました。また、ちょこちょこ更新できたらいいんだけど・・・。



久しぶりの読書日記は「ワーズワース詩集」。けれど、正直この感想をつけるの、迷ってます・・・。だって、「読んだ」という気もしないままとりあえず文字を追って、読み終えてしまったから。詩は、小説を読むときとはちょっと違う心構えで読まないとダメだなあって改めて思いました。

小説の場合は、最初は上の空で読み始めても、自然に物語にひっぱりこまれていけるんだけど、詩を読むときは、ある程度そこに書かれてる世界とか、雰囲気とかに、チャンネルを合わせる余裕がないと、全く何も感じ取ることができないのです。今回はまさにそんな感じで、ちょっと他の事に忙殺されてるとき、片手間に読んだら、全然何も伝わってこなかった。綺麗な詩だな、とは思ったし、自然礼賛の奥に、もう一つ何か哲学的な思索が秘められてそうな気はしたけど、それがなんなのかはさっぱりわからず。かといって立ち止まってじっくり考えてみるという余裕が、こちらに全然なかった。



だから、今回は内容に全く触れられないのです。ダメだー、こんな読み方。前々から、気になってた詩人さんだったのに。



この本は、もう少し機会を見て、読みなおそうと思います。今は、詩がひっかかるアンテナ、壊れてる。それと、自分の感じたことを文章にする力が、今すごく鈍ってる気がします(それは今回の感想だけじゃなく、ここ数ヶ月の感想に共通して言えることですが)。手近な比喩に頼ったり、無理に常識的な感想に纏めようとしてる自分がちょっといやだ。前ほど切実に、言葉から何かを受け取ろうとしてないからなのかなあ。ちょっと淋しいな、と思う。



ここらで、ちょっとこの読書日記のあり方も考えたほうがいいのかもしれない。・・・と、なんだか変な感想で、ごめんなさい。
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司書資格のテスト&レポートのためにここのところ読んだ本、まとめて記録です。今回は純粋に勉強のために読んだものが多いので、感想は短めに。同じ勉強をしてる方の参考になれば幸いです。



「コミュニケーション論」関連

「コミュニケーション論」(中森強・編著 新現代図書館学講座15 東京書籍)テキストに書かれていることを補強してくれた感じ。パーソナル・コミュニケーション/マス・コミュニケーション関連の説明から、コミュニケーションの役割・意義や、映画・新聞・ラジオ・・・等の各メディアの歴史や功罪について触れている本。割と専門的な本だけど、興味深く読みました。



「図書館サービス論」関連

「図書館づくり奮戦記」(山本宣親 日外教養選書 日外アソシエーツ株式会社)・・・富士市の中央図書館で働く著者が、この図書館ができるまでの道のりや苦労、喜びを綴った一冊。著者の趣味なのかしら、ところどころ短歌が挟んであるのが、ほんのちょっぴり読んでて照れる。でも、地域の人に図書館を理解してもらうための地道な取り組みや努力、それから実際現場にいないとわからないサービスの必要性など、得るものの大きい一冊でした。



「市民の図書館 増補版」(日本図書館協会)・・・今となっては当たり前の、でも基本的だからこそ見過ごしてはならない図書館のお仕事が、易しい言葉で書いてある一冊。薄いけど、図書館司書の教科ではおなじみの本かも。小さいし、結構挿絵のページも多いので(かわいい)、すぐ読めた。

「貸し出し」「児童サービス」の章を特に熱心に読む。



「障害者サービス 補訂版」(図書館員選書12 日本図書館協会障害者サービス委員会)・「すべての人に図書館サービスを 障害者サービス入門 日本図書館協会障害者サービス委員会)・・・どちらも日本図書館協会の本。そしてどちらもおすすめです(後者の方が、コンパクトなのとQ&A式の体裁をとっている分、読みやすいかもしれないけど)。

読んで見て、無知と驕りを恥じました。そうか、こんなところにも、気をつけるべきことはいっぱいあるんだ・・・。図書館の障害者サービスって、点字や手話のサービスだけじゃないんだね。目の不自由な人、耳の不自由な人・・・と言う感じで、大きくカテゴライズしているだけでは適切なサービスを行うなんて不可能なのね。一人一人の持つ、図書館利用に際しての障害に敏感であるべきなのだと思い知った。



「公立図書館におけるヤング・アダルト(青少年)サービス実態調査報告」(日本図書館協会)・・・1993年のものなのでちょっとデータは古いけど、アンケート回答を通して、当時の公立図書館で「ヤング・アダルト」がどう捉えられていたか(児童とごっちゃになっていたり、全く興味を持たれていない場合もあった。。現在はどうなのかなあ、資料があるといいんだけど)、そのサービスがどのくらいなされていたかの一端が伺えます。

後ろのほうには、いくつかの図書館でのYAサービスの具体例がレポートされていて、面白かった。来館者ノートとか、ミニコミ誌なんかもあるのね。地元の図書館にはあったかな?こういうの。



こんな感じ。は!ここにリストをつくってる場合じゃないのでした、そう言えば。レポートおおおおぉぉ・・・(汗)。
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